2008年07月14日
「君のためなら千回でも」心に突き刺さるアフガンの現代史
春の公開時に見逃した「君のためなら千回でも」を、飯田橋のギンレイホールで観てきた。平日の昼間にも関わらず、主婦や学生らが観に来ていた。公開時にあまり話題にならなかったのを残念に思っていたが、こうやって名画座まで観に来る人もいるのである。
この映画の原作は、アフガンからアメリカに亡命してきたカーレド・ホッセイニのベストセラー小説。話は70年代のアフガンに始まる。階層も民族も超えた友情で結ばれた二人の少年が、ある事件をきっかけに疎遠となり、やがて裕福な少年アミールはアメリカに亡命する。そして20年後、彼はアフガンに残った元友人ハッサンを襲った残酷な運命を知り、その息子を救い出そうとする。
アフガンの過酷な社会状況は、アミールにハッサンを裏切らせる。ハッサンの息子を救い出すことは、アミールにとって贖罪の旅なのだ。この映画は、アメリカ映画界が本格的にアフガンに向き合った、初めての作品でもある。
製作はドリームワークス。今、「カンフー・パンダ」が中国で大ヒットしている。若手監督の陸川(ルー・チュワン)は、「中国の文化を理解している」と賞讃しているそうだ。異文化を描こうとする製作姿勢を称えたい。
昨日アフガン政府は、結婚式に向かう行列をアメリカ軍が誤爆したとして、抗議した。アメリカは同時多発テロの後、武力でタリバン政権を倒したが、今でもタリバンは根強く残っている。そしてアメリカは武力行使を続けているのである。武力で平和をもたらすことはできないと痛感する。
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