2008年01月23日

浅野忠信主演映画「モンゴル」、アカデミー外国語映画賞にノミネート

 浅野忠信主演映画「モンゴル」が、アカデミー外国語映画賞にノミネートされた。チンギスハーンの半生を描く物語。製作発表があった時から、大いに期待していた映画だ。

 日本有数の花美男、浅野忠信が主演しているということもあるが、もう一点。モンゴル、カザフスタン、ロシア、それにドイツの合作映画という点に、私は興味津々なのだ。そして今まで、日本での配給元も公開も決まっていないことに失望している。

 アカデミー外国語映画賞の候補になったのだから、間もなく公開が決まるだろう。しかし、アジア人がテーマの合作映画に対する映画界の無関心というか、そろばん勘定には失望させられる。宣伝次第ではいけそうな映画なのに。

 モンゴルと言えば、今や国技大相撲を支える存在だ。日本人は半数がモンゴロイドで、新生児の多くはお尻にモンゴル斑を持つ。まぁそういう事はどうでもいいだが、いずれにせよなじみの間柄である。それなのに視線が冷たい。角川春樹制作のとんちんかんな「蒼き狼」は、大々的に公開されたのに。
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2008年01月05日

「ALLWAYS 続・三丁目の夕日」過去のない昭和30年代

☆楽しめる 考えさせる 

 2005年、日本映画復活の牽引力の一つとなった「ALLWAYS 三丁目の夕日」の続編が公開されている。鈴木オートと、その周囲にいる地域の人々を中心に繰り広げられる物語だ。

 集団就職で上京してきた従業員が一人いるだけの、小さな自動車修理工場、鈴木オート。その友人が営む吉田サイクル。東大出だが貧乏暮らしで、小説を書きながら細々と駄菓子屋を営んでいる、ロシア文学に傾倒する気の弱い若者といった面々だ。敗戦から13年、テレビが買えたことに感激し、ささやかな幸せを味わう人々の物語である。原作の持つこの目線が、大ヒットの理由だろう。
 
 鈴木オートの社長は誰が死んだのか知るのが怖くて、一度も戦友会に行ったことがない。二言目には「戦争中はな」と説教して息子から嫌がられる。夫と共に鈴木オートを支える妻も、戦争に行ったっきり行方がわからない男性のことが心に引っかかっている。社会にはまだ戦争の影が色濃く残っていた。
 
 だがこの映画にあふれる幸せ感が、それを吹き飛ばしている。その結果、ここに描かれる昭和30年代は過去のないものになった。そのために、この時代と現在とのつながりもまた、消えてしまったのである。経済成長を地域から支えた彼らは今、グローバル経済の大波に押されて四苦八苦しているはずだ。戦前と昭和30年代と現在とを一本の線で結んだ時、そこに見えるのは苦い現実である。
 それにしても、英語日本語をつなげた「ALLWAS 続三丁目の夕日」といいうタイトルはセンスが悪い。
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